離婚と同時に家を売る。

どうせ売るなら高く売りたいと考えるのは当然です。

ローンが残っているなら「なおさら」で、オーバーローンになれば、売ると同時に現金を用意しないといけないハメになってしまいます。

一般的に安く売られる原因の多くは、

家の価値ではなく売り方

にあります。

ここでは、離婚時の家の売却で損をしないために、少しでも高く売るための具体的な手順を解説しています。

家を高く売る第一歩は
1社の査定で決めないこと

1社だけの査定で決めてしまうと、相場も上限も分からないまま進んでしまって損をしている方が少なくありません。

不動産会社が出す査定額は、「これくらいで売れるだろう」という予想額に過ぎず、売却の実績を早く作りたい会社は、少し弱めな査定額を出し、媒介契約を取りたい会社は、あえて高めの数字を提示することもあるのです。

同じ家でも会社によって数百万円単位で差が出るのは、それぞれの「売り方の都合」が数字に反映されているから。

1社だけの数字を信じると、相場より安く手放して損をするリスクが生じます。反対に価格を高く設定しすぎると、しばらく売れずに残ってしまう可能性も出てきます。複数の査定額を比較して初めて「自分の家の本当の価値」が客観的に見えてくるのです。

特に離婚による売却では「早く終わらせたい」という焦りが生じやすく、1社に任せっきりにすると、本当の価値がわからないままに話が進んでいってしまいます。

高く売るための魔法なんてありません。

まずは複数社の査定を比較して、あなた自身が相場を肌で感じること。ここが「次の一歩を踏み出すための出発点」になるのです。

査定額を比較するには

納得のいく価格で家を手放すには、複数の不動産会社を比べるしか方法はありません。

しかし実際に比較するとなると、そのやり方によって手間と労力に天と地ほどの差が出てきます。

1. 複数社に電話する

まず思いつくのは、自分で不動産会社を探して1社ずつ連絡する方法です。

気になる会社をリストアップし、1件ずつ電話をかけて、同じ説明を何度も繰り返さなければなりません。

さらに各社からバラバラに質問される内容に対応し、それぞれと資料のやり取りするのは、想像以上に膨大な時間と精神的なエネルギーを使い果たします。

これを自力でやり抜くのは、
正直かなりの重労働と言えますね。

2. 無料の一括査定を使う

複数社へまとめて査定依頼を出せるのが一括査定です。

自分で1社ずつ探して連絡する手間もなく、査定額という数字が揃うまでの時間も短くなり、価格の幅も把握しやすくなるでしょう。

こうしたアンケート方式で入力すると、

»家の一括査定に入力する«

こんな感じで概算価格が表示されるようになっていて、

最終はどの会社にお願いするかをじっくり考えることができます。

何社にも電話をかけるより負担は少なく、仕事で忙しい男性や、家事や仕事・お子様のお世話で大変な女性にとっても、この手間の差は無視できない大きなメリットと言えるでしょう。

1日使っての不動産屋めぐりが…

離婚するので家を売ろうということになり、不動産屋めぐりは私が担当することになりました。

建てたときの不動産屋さんは、すでに引退されてましたから、近くを1軒ずつ廻ることになったんですが、1軒目も2軒目も、「なんとかウチで…」としつこく、話は終わったはずなのに帰してくれないので困っていました。3軒4軒と廻りたかったのに、時間がたちまち夕方になって疲れ果ててしまって…。

そんなとき、教えてもらったこの不動産査定サイトは、1回入力しただけでいろんな査定額をもらうことができました。一番高かったところでお願いしたのは言うまでもありませんが、何軒も不動産屋を廻って名前や住所を書かされることを考えると、暇もない私にとって、ネットは本当にラク。査定額も近所の2軒と比べて全然違ったのを覚えています。

3. 別の一括査定サイトにも入力

時間にもう少し余裕があるなら、2つ程度の査定サイトを組み合わせて利用するのも賢い選択です。

サイトによって提携している不動産会社は異なります。1つのサイトでは出会えなかった地元の優良店や、特定の物件に強い会社が見つかる可能性が上がります。

入力の手間は2回になりますが、とはいえ自分で何社にも電話する苦労に比べれば、わずか1分のフォーム入力の手間が増えるだけ。

»もう1つに入力してみる«

家を売る金額は数千万円単位にもなります。

そのうちの数十万円、場合によっては百万円単位の差が生まれるかもしれない。そう考えればこの数分を惜しむ意味はありません。

1つのサイトだけで決めるのは、
最初から上限を狭めるのと同じ。

わずか1分の入力で、
比較の幅は広がります。

上限を知ってから決める。
これが一番後悔しない進め方なのです。

オーバーからアンダーに転向

住宅ローンもけっこう残っていたので、絶対にお金を払って出ていかないといけないかなと思っていました。

それを相手にも話したうえで、それぞれで差分は用意するところまで話は進んでいたのですが、絶対オーバーローンでは売りたくないとの一心で、2つの一括査定サイトに入力しました。

入力後に多くの不動産屋さんに査定に来てもらったところ、そのうちの2社が住宅ローン以上の金額を提示してくれました。ちょうどウチの家のような間取りを探しておられる方がいらっしゃったそうなんですが、これも1社だけに査定してもらってたとしたら、絶対に出会えない相手だったと思っています。

査定依頼後の動き

複数社に依頼は終わりましたか?

もしくはWEBでの入力がお済みになられたかと思いますが、ここからは実際の売り方のお話になります。

価格設定と販売設計

家の売却価格は、販売開始直後の動きで、ほぼ方向性が決まってしまうと言っても過言ではありません。

最初から安く出せば、当然その価格帯で決まります。反対に相場を無視して高く出し過ぎれば、問い合わせが入らず「売れ残り」の印象がついてしまうのが難しいところ。

重要なのは、

“強気すぎず弱気すぎない価格”でスタートすること。

そのために必要なのが、

  • 複数査定で相場の幅を把握する
  • 売出価格と着地価格をあらかじめ想定する
  • 販売開始2週間を本気で取りに行く

価格は査定額で決まるのではありません。最初の反響量で決まります。

ここを外すと値下げループに入ってしまうので要注意です。

値下げは急ぐな

資産があって、次に住むところもあるようなら焦ることもありませんが、住宅ローンが進行中で離婚売却ともなると、「早く終わらせたい」という心理が強くなるもの。

販売開始直後に値下げをすると、市場からは「売れない物件」と判断されます。

問い合わせが弱いからといってすぐに下げる。これが一番もったいない。

価格を下げる前に確認すべきなのは、

  • 写真は適切か
  • 広告の露出は十分か
  • 内覧の印象は悪くないか

焦りは価格に直結します。

離婚売却でよくある3つの失敗

家を高く売る方法を知ることも大切ですが、それ以上に重要なのは「価格を下げてしまう行動」を避けることです。

離婚による売却では、感情や焦りが判断に影響しやすくなります。

ここでは実際によくある3つの失敗を整理します。

1.1社だけで決めてしまう

最初に連絡をくれた会社、話しやすかった担当者にそのまま専任で任せてしまう。この流れは決して珍しいわけではありません。

ただ査定が本当にその1社だけでは、高いのか低いのか判断できません。比較がない状態で媒介契約すれば、その会社の想定価格がそのまま天井になってしまいます。

結果として、
本来もっと上で売れた可能性を閉じてしまう。

1社だけでの査定では、
そうした結末になることが多いので要注意です。

2.最初から弱気な価格で出す

「早く終わらせたい」
「揉めたくない」

この心理から、相場より少し低めで出してしまうケースがあります。

確かに売れる確率は上がります。
しかし後から価格を上げるというのはやりづらい。

販売開始直後は最も注目が集まるタイミングです。 ここで弱気に出すと、その価格帯で決まりやすくなります。

3.すぐに値下げしてしまう

問い合わせが少ないと不安になり、すぐに値下げをしてしまう。

値下げは市場に「売れ残り」の印象を与えます。 価格を下げた瞬間から、買主側はさらに値引きを前提に考えるようになるのです。

値下げをする前に、広告の出し方や写真、販売戦略を見直す余地がないかを確認しましょう。

あなたの大切な資産。
複数社に依頼した中から信頼できる不動産会社を見つけ、綿密に相談することが大切です。

古いから安い は思い込み

日本の不動産価格は、世間が思っているより高い水準にあります。

円安の影響もあり、海外から見ると日本の不動産は割安に映ります。その結果、都市部だけでなく地方も含め、外国人投資家の購入が増えてきました。

日本の不動産が特別に高くなったというより、世界全体の物価が上がった影響がそのまま反映されているイメージです。

さらに建築費の上昇や物価高も重なり、「家はもう安く売るしかない」という前提が崩れつつあります。

15年前の物価とは違う
結婚して15年。子どもができて共働きになってからすれ違いが重なり、ついに離婚という決断に。お互いそれぞれの道を歩もうと円満離婚になって、家のことだけが心配でした。

ローンが残ってしまったら、それを返すお金も工面しないといけない。

でも15年の月日って、物価が変わっているんですよね。普段生活していると日常品だけを見てるのでわからないんですが、不動産や車って、どんどん値段が高くなってるじゃないですか。ローンも売却したお金で完済し、追い金どころか手元に戻ってくるとは思いませんでした。

あのとき家の価値を確認しておいて良かった。ただそれだけが新たな出発の手助けをしてくれました。

1年以上悩んでいましたが
結婚して新築を建て、はたから見るとよく見えてたんだと思いますが、中身はずっと大変。お金のことでずっと喧嘩が絶えず、別の道を歩むことにしました。

離婚を決めたあとも、家をどうするかで1年近く足が止まったままでした。喧嘩をしていればまだマシ。会話のない日々は本当に耐えられなかった。しかも相手は何も動いてくれないから、ローン残債や家の価値を調べてみました。

悩んでた1年が何だったんだろう。調べてみたら、売ったお金でローンが消える。これがわかった時点で頭の中にかかっていた霧が、一瞬でなくなったんです。

結局、相手は家を売らずにローンを払い続けて行くと言い出し、そのまま出ていくことになりましたが、なぜあのときもっと早く決断できてなかったのか。今となっては笑い話です。

でも最近、家の前を通ると、ちがう表札になっていました。やはり1人で支払うのは大変だったのかな。